私には7歳になる娘がいます。現在の習い事は2種類でバレエと幼児体操教室です。
小学校の終わりに、どちらもとても楽しそうに行っていますが、ある日突然行きたくないと言い出しました。親心からするとせっかく月謝を払っているのだから、楽しそうに行っていたじゃない、本当は行きたくないだけなんでしょ。と思って、なんとか無理でもに習い事に行かそうとしますよね。
私だってそうしようと思いました。
「楽しそうに行っていたじゃないか」(楽しさを思い起こす)
「頑張っている姿がとても素敵だよ」(承認、褒める、期待)
「もう行かないならこれからも行かなくていいよ!」(脅し)
どれも効果ありませんでした。だけど、習い事には通わせたい。
色々話をしているうちに気付いたことがあります。今日はそれをみなさんに伝えようと思います。
子供には習い事に行きたくない理由が何かある
子供には大人にわからない何かがあるようです。例えば
- 周りの皆みたいにうまく出来ない
- 先生に怒られた
- お兄ちゃんお姉ちゃんが怖い
- ただ、なんとなく不安
このようなことを子供は思っていることがあります。ただ、うまく表現できません。大人でもそうですよね、相手の顔色をうかがって伝えない、○○さんには言わず周りに愚痴をこぼす。これ、相手には言えない事情が何か絡んでいます。子供は大人が考えるより、もっと深く物事を考えています。そういったことがあってもおかしくはないでしょう。
話をとことん聞いてあげましょう
まず子供は自分自身で思っていることがうまく表現できません。習い事に行きたくないと話をしていても、何を本当に伝えたいか自分自身がわかっていないことが多くあります。
1.どんな理由であっても否定をしない
「習い事嫌だ、今日は行きたくないの!」と話を聞いているうちに、そんなことでと思ってしまい、それは違うと言ってしまいたくなりますよね。
でも、それを言ってしまうとどうなるでしょうか?
「行きたくない!!」と子供自身が意地になってしまって、それ以上何を言っても聞き入れてくれなくなってしまった経験ないですか?否定をされるということで、自分をわかってくれない、話をしたくないとなってしまいます。
「うんうん。」「そうなんだね~。」「行きたくないんだね」と聞き入れてあげることが大切です。
2.子供が話をしていることを言葉にしてみましょう
「そうなんだ、行きたくないんだね。どうして行きたくないのかな?」
「そっか、先生が怒るから怖くて行きたくないんだね~。先生はいつも怒っているの?」
「うんうん、そうなんだ、みんなが言うことを聞かないときに怒るんだね。」
「そうか、○○ちゃんはその時どうしていたの?」
この相手が話したことを反復して話を返してあげることをオウム返しと言います。
こうやって話をしたことを確認するように伝えなおしてあげることで、子供にとって自分がどんなことを話しているか認識します。あとは、聞き手である親がちゃんと情報を間違って取っていないか確認ができます。
子供は話をしているうちに言っていることがコロコロと変わっていくので、こういった手法を用いて、確認を取っていきましょう。そして、その時どうしていたか、どんな気持ちになったかを順に誘導してあげましょう。
自分で自分の気持ちに気付く、そして本当に言いたいことを共感してあげる。そのことで、子供心に安心とママやパパは話を聞いてくれる、ちゃんと伝えていいんだと思ってくれますよ。
周りの皆みたいにうまくできない
自分と同い年の子がよく先生から褒められる、上達が早いなどといった事を目の当たりにして、自分に自信を無くす子は多いと思います。「○○ちゃんの方が上手、私なんてやってもダメなんだ。」そんな時どういった行動を取りますか?
1.過程を褒める
うまく出来ないと言っていたとき、まずは、子供がやってきた過程を褒めてあげましょう。
「○○年も欠かさず練習していたじゃない、ここまで頑張って来たんだね」
「以前はできなかった○○がいつの間にか出来るようになったね」
「発表会の時はすごく良かったよ、あんなにできるようになったことはすごいよ」
まずは、経験・過程を認めてあげる事。そして、自分がやっていることに自信を持たせることが必要でしょう。できないと言う子にはどうしても、「できないなら練習したらいいじゃない」「できるまで頑張ろう」と言いたくなってしまいますよね。
ここで大切なのは、まず聞いて共感+認めてあげる承認が必要ということです。
2.一緒に頑張ろうという応援の姿勢を見せる
誰しも一人で頑張る事には抵抗があります。一人だけやっていると不安に襲われるでしょう。ところが、そんなときに、家族の支えがあったら?誰か話を聞いてくれたら?
子供が不安に思っている時に、安心できる存在が見守ってくれていることがどれくらいの支えになるでしょうか。
「頑張っていたんだね~、ママも見ていたからわかるよ。」
「○○ちゃんが練習しているから一緒に練習してみようかな。」
「どんなことができるようになったの、見てみたいな~」
一緒に頑張っている姿勢を見せる事、子供が安心して習いごとに行けるように促すためには、こんな声のかけ方が必要なのですね。
先生と合わない、私ばかり怒られる
先生との関係性や指導方法には子供にとって大きな問題となる場合があります。
これに関しては、習い事をよく見学してみたり、先生が普段どんな接し方をしているかよく見ていく必要があります。しかし、あんまり見学ばかり行くわけにもいきませんし、直接聞くわけにもいきません。そんなときは、
子供に聞きましょう。
しかし、子供は自分の主観で物事を話しますので、これを聞くには、質問をいっぱいしながら状況を把握するようにしてください。
例えば:
①私ばかり怒られる
⇒実は、私が遊んでばかりで言うことを聞かないから。
②○○ちゃんばかり褒める
⇒みんなを一緒に褒めているけど、○○ちゃんのことをライバル視しているため、そう聞こえる。
など。そういった事でも、子供の言葉に耳を傾けていれば、本当のことが見えてくるでしょう。
先生に聞く
聞き辛いかもしれませんが、母は強し。子供が困っていることには親としてしっかりと動くことを見せることも必要です。親御さんに配慮がある、聞きやすい雰囲気や体制を整えていることも、良い先生の条件です。
どうしても無理だという場合は、習い事先を変えることも視野に入れて考えてみる必要があります。子供の成長のために、時には強くあることも必要です。
ただなんとなく不安がっている
これは意外とあると思います。
習い事に行きたくないのは本人にとって、漠然とした不安がそこにあります。
不安には、環境の変化が要因としてあると思います。私の娘の場合は、このパターンでした。
普段習い事に行っていたのは火曜日で、小学校に入学してからは、土曜日にクラスが変更になりました。一緒に行く友達は変わらないのに、普段行っていた曜日が変わり、なんとなく土曜日に行くということから、漠然と不安がっていました。
この場合も、上記同様に、よく聞いてあげることが必要です。
それに加えて、まず恐れずやってみる事を教える事も必要。どうやっても不安は解消できませんので、一緒に入り口までついて行ってあげる、しばらくクラスを見ているなど不安を解消して習いごとに集中できる応援が必要です。
まとめ
子供の話を聞くときは、承認と共感が必要です。
子供にとって唯一の存在として、話をしっかりと聞いてくれる、自分のことを見ていてくれる人がいるのがとても大切だなと思います。
子供は言う事をきかず、怒りたくなることも多いですが、よく耳を傾けることで言いたいことが伝わり、嫌な気持にならずに行動できるとものです。
皆さんも、習い事に行きたくないと言う子供の本当の声に耳を傾けてみましょう。