子供が口癖のように、「できない」「私には無理」などと言うようになったという経験はありませんか?
何をするのでも、やる前からできないと決めつけてと親心には心配してしまいます。まずは、チャレンジじゃないのか、できないと言ってやる気がないだけなのではないかと思います。そんな悩みを抱えているご両親に私じりーさんが体験した、子供に自信をつけさせる方法を紹介します。
子供が自信をつけるとき
1990代に終わりに、コロンビア大学のクラウディア・ミューラーとキャロル・デュエックが「褒めること」に関して、大規模な実験を行いました。
その実験結果によると、良い成績を残した生徒を「頭が良い」と褒めると、成績が上がらなくなり、反対に、努力や過程に対して褒めた場合は、成績が上がったという結果があります。
このことから、褒める内容は「頑張ったこと」を褒めることが良いということがわかります。
褒めるというのはとても良いこと。しかし、大人から「できる子、頭が良い子」と褒められたとき、「何か壁にぶち当たったら」どうなるか。想像できますね?なんでもできるといわれていたのに、それは嘘で、こんなに小さなこともできないのかと自分を否定してしまいます。こうなると本人はチャレンジすることが怖くなるでしょう。
子供が自信をつけるときは
- 成功体験
- 承認
この二つが非常に大きく割合を占めています。次項より成功体験と、承認について解説していきます。
成功体験の秘訣
やってよかった、頑張ったと子供が感じられるのは、どんな時でしょうか?
小さな子供が成功を感じられるのは、親が褒めたときというのが一番。体験に、「やった!!」と感じられる場面です。この場合、やってよかったという体験が次回のチャレンジ精神につながるので、とても重要なポイントです。
過保護をやめる
子供の体験の邪魔をするのが、過保護。
お出かけをするときに、
「靴を履くのが遅いから手伝った」
「早くしなさいと口うるさく言った」
「これはこうするのだよとやっている途中に口出した」
大人でも一緒ですよね。なんでもやろうと思ったときに声をかけられたり、邪魔をされたりしたらやる気なくなりますよね。一緒です。
まず、頑張っている姿を長い目で見てあげること。
本人が本当に困っているときにそっと手を貸してあげること。これだけで、自分がやった・できたという気持ちが強くなります。
意見を聞く
親が思っていることを伝えるだけでは、子供のやりたい気持ちに近づきません。
やりたいと思わせるには、自分の気持ちを出させること。自分の言葉にして話をすることです。
例えば、
「6時までに宿題をやりなさい」
これだと親のやりたいこと(何時までに終わらせたいこと)になります。
「何時までにできそうかな?」「6時!!」「じゃあ6時までにやろうか」
この様に、自分が時間を決める、それを発信することで自分の言葉になります。自分の言葉になることで意識が固まります。
なんでも、意見を伝えることができる、親が話を聞いてくれるというのは、自分を表現できることに繋がります。自分が考えたことがしっかりとできた場合に、出来たの体験ができるのです。
宿題をやらない子供に対して
宿題をやらないのは親として困ります。どうしてもやってほしいと思いながらも中々伝わりません。
勉強をやる習慣がないから?やる気がないから!なんて思っていませんか?
違います。
子供が宿題をやろうと思えるきっかけがないからなのです。
特に、子供が宿題を「今やろうと思っていたのに!」と発言するときは要注意です。
もしかして「早く宿題しなさい」って言っていませんか?
普段からこういった声が出るときは、やろうと言う気持ちに釘を毎度刺している状態だと捉えてください。やらせるではなく、やろうという気持ちにさせることが大切です。
私の場合、
「横に一緒にいて勉強する」
これが一番効きました。横にいるだけでいいのです。その中で、私も勉強をするから(本でもなんでも読んでいればOK)一緒にやろうねと言って、そばにいることで勉強を続けられます。間違っても。勉強をさせておいて、自分は趣味の時間だなんて思ってはいけません。一緒にやろうとする気持ちが子供にも伝わりますよ。
褒めることについて
体験を「よかった」という気持ちに変化させるポイントが「褒める」という行動です。
上記にも挙げましたが、出来た過程を褒めることが特に良いでしょう。
「○○くん(ちゃん)は、頭がいいからすごいね」
と褒めた場合は、頭が良いことを褒められるので、これに対してできないこと(自分にとっての壁)が発生したとにつまづく可能性があります。頭が良いことが自分にとって価値だと感じたときに、本来何度もチャレンジしたらできることもできないことへの認識へと変化します。これによって、チャレンジ精神が損なわれます。
「〇〇できたのは、毎日練習しているからだよ。いっぱい練習して頑張ったね。」
こう褒められると、褒められた対象が「結果」ではなく「過程」になります。
そこで気づくのです。頑張ってやった、トライしたことを認めてくれるんだと。
褒めることの大前提
自己肯定感が備わっていない子供には、褒めることが逆効果を生む場合もあります。
自分はここにいていいんだ、存在に価値があるんだと感じられていないと、褒めの行動がそのまま受け止められないことになります。
そこには、親の愛情が必要不可欠です。
好きを伝える・抱きしめるという愛情をこめて普段から接するようにしましょう。
娘の通っていた保育園では「褒める・認める・抱きしめる」という原則を親に毎度伝えておりました。抱きしめる行動が、一番の自己肯定感に繋がることなのです。
自己決定をさせる
親が決めることが多いものですが、自分で決める機会を多く作ってあげることが成功体験でとても大切なのです。
そんな時は、質問をしてあげましょう。
「〇〇ちゃんはどう思う?」
「〇〇ちゃんがしたいことは何?」
親が決めていることも、もちろん多くあるでしょう。その中で、子供が自分で決めたことと認識できることが大切です。自分で決めたことは一生懸命やろうとします。その中に、褒めの部分が加わると子供のやる気はぐんぐん増すことでしょう。
承認について
承認って何だろうと考えたときに、一番最初に出てくる言葉が、褒めることです。
しかしながら、褒めることには落とし穴があることをご存知でしょうか。
「何かができたとき」
「頑張った時」
「成功したとき」
だけしか褒めてもらえないとすると、どうなりますか?
子供は、褒めてもらおうと一生懸命何を成し遂げるでしょう。つまり、「何かができないと、褒めてもらえない」「成功したときだけ認めてもらえる」とこのように刷り込みがかけられてしまいます。
もっと言うと「何かできなければ、自分の存在価値がない」と感じて、
褒められることだけにしか価値を見出せなくなってしまいます。これが続くと、自己肯定感の低い大人になってしまい可能性があります。
では、どうしたらよいのでしょうか。
答えは簡単。でも、行動するのは難しいですよ。
- スキンシップを心掛ける
- 目を見て話しをする
- 好きと声をかける
- 話を最後まで聞いてあげる
- 手を止めて向き合う
特に、手を止めて向き合うこと・話を最後まで聞いてあげる事。これが難しいです。家事をしている最中に話しかけられたら、どうしても手を止めて向き合うことできないですよね。こんな時に、上手く子供と向き合う時間・家事を優先する時間としっかりと住み分けて両立させることが必要ですね。
どんな時、親が見てくれている、心強さは大きくなっても感じられることです。
承認は、認めて、褒めるだけではないことを理解してくださいね。
まとめ
子供に自信をつけさせる方法は、
成功体験をしっかりと良かったこととして感じてもらう事。
承認欲求を満たせてあげる事。
以上が重要なポイントとなります。
小さなことでも成功を積み重ねることで、次にチャレンジしたくなる気持ちに導くことが大切です。